【原発事故】 スリーマイル以上チェルノブイリ未満
私の基本的なスタンスは「緊急時・人の生命がかかっている場合には、煽りを抑える方向の言論をこころがける」ですが、状況を簡単にまとめるために好都合な記事を引用します。
福島原発事故はレベル6の可能性、スリーマイル島とチェルノブイリの中間=仏当局
[パリ 15日 ロイター〕 フランスの原子力安全当局(ASN)は15日、福島第1原子力発電所での事故について、国際基準で定められているレベル7までの分類のうち、レベル6に該当する可能性があるとの見解を明らかにした。当局は14日、レベル5もしくは6の可能性があるとしていた。
ASNのラコスト局長は会見で「昨日から状況は変わっている。米スリーマイル島原発事故とチェルノブイリ原発事故の間のレベル6であることは明らかだ」と指摘した。
⇒ http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPnJT886205620110315
私は専門家ではない無知な文系人間ですが、この報道に対する自分の理解は以下のとおりです。
福島第一原発では、配管部やバルブ(弁)等を含めた格納容器のシステム全体で 4気圧強の圧力に耐えるように設計され完成検査もしてますが、実際にはその2~3倍に耐えるよう作られてます。なので、おおむね8~10気圧を超えると配管や弁やそれらの接合部が内圧に耐えられなくなって、放射性物質を含む蒸気漏れが起こります。あるいは、格納容器の損傷を防ぐため、定期的に弁を開けて蒸気を放散させる必要があります。
この状態になったのが、スリーマイル島事故です。米欧の専門家は、福島原発のこの状態が、スリーマイル島事故よりも長期化する、と予測/懸念しています。上に引用した記事は、おおむねその見解に沿ったものです。
原子炉格納容器、およびその内部にある、核燃料を収納した圧力容器そのものは、もっと高い気圧に耐えられます。これを爆発で吹っ飛ばしたのがチェルノブイリ事故でした。こちらは、原子炉が制御不能になり核反応を停止できず、暴走して温度上昇(格納容器の強度低下)・圧力急増⇒爆発して、核燃料を含む放射性物質が広範囲へ飛散する、という事態になりました。 強引な比喩を使えば、「原爆が爆発して、そのエネルギーで燃え残りの核燃料を広範囲にぶちまけた」、というのがチェルノブイリ事故です。スリーマイル島事故とは桁違いの惨事でした。
今回、福島第一原発がチェルノブイリと同様の事故に至るまでは、時間的余裕はあります。というか、とりあえず核反応の停止まではうまくいって、発生エネルギーは桁違いに下がっているため、すでにチェルノブイリ級の事故はありえないと思ってます。とはいえ、この先、冷却がうまくいかないと、「スチームボイラーが爆発して、燃え残りの核燃料を近隣に飛散させる」、というレベルの事故になる可能性はあります。
これが「スリーマイル以上チェルノブイリ未満」というタイトルの由来です。
だから、国民を安心させるために早く冷却材を米国でも中国でもどこでもいいから取寄せて、突っ込んで、「冷却できた、と国民に知らしめる」、というパフォーマンスが必須だと思います。
以下に参考になる情報へのリンクを貼っておきます。
・原発に関するQ&Aまとめ+
http://smc-japan.sakura.ne.jp/?p=956
・BBCが報じたらしい、英国政府の評価
http://www.telljp.com/index.php?/en/news_article/bccj_members_update_on_japans_nuclear_power_station_situation/
⇒ 下にある、池田信夫氏のブログで日本語訳が読めます。
・大前研一氏の解説「福島第一原発で何が起きているのか―米スリーマイル島原発事故より状況は悪い」
http://www.nikkeibp.co.jp/article/column/20110315/263842/
・池田信夫氏(経済評論家)のブログ
「おなかがいたくなった原発くん」
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51689181.html
「イギリス政府による福島原発事故の影響評価」
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51688876.html
「デマにご注意」
http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51688820.html
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